■作業準備 |
【準備】
・車を広くて平らな所に止めます。
・私の場合はガレージジャッキが普通にホームセンターに売っている小さいサイズなので、スロープと基本ブロックを前輪左右に合わせて設置します。
そのまま基本ブロックの上に前輪を乗せます。
・サイドブレーキをかけます。
・ボンネットオープナーを引いてボンネットが開けられるようにします。
・リヤタイヤにタイヤ止めをします。
・ホイールキャップを取外します。 |
●フロント側ジャッキアップ
・フロント側のジャッキアップポイントにジャッキを当てて、軽く持ち上げた状態(タイヤは設置した状態)にします。
下の図はmira e:sの2WD車と4WD車のガレージジャッキのジャッキポイントの位置です。
・フロント側左右のタイヤナットを緩めます。
・フロント側をジャッキアップします。
・リジットラックを下の図の位置に印があるので、高さを合わせてリジットトラックを設置します。
・リッジトラックのゴム溝に車体側のリッジトラックのセット位置が入るのを確認して、ゆっくりガレージジャッキを降ろします。 |
●リヤ側ジャッキアップ
・リヤ側のジャッキアップポイントにジャッキを当てて、軽く持ち上げた状態(タイヤは設置した状態)にします。
上の図はmira e:sの2WD車と4WD車のガレージジャッキのジャッキポイントの位置です。
・リヤ側左右のタイヤナットを緩めます。
・リヤ側をジャッキアップします。
・リジットラックを上の図の位置に印があるので、高さを合わせてリジットトラックを設置します。
・リッジトラックのゴム溝に車体側のリッジトラックのセット位置が入るのを確認して、ゆっくりガレージジャッキを降ろします。
●安全確認とホイール取外
・車体を揺らして安定している事を確認します。
・4輪のホイールを取外します。
・念のため車体下に取外したタイヤを入れて、落下による破損やケガを防ぎます。
・保護用メガネ装着と作業用手袋を手にはめます。
【ボンネット】
・ボンネットを開きます。 |
【レゾネーター取外】
・レゾネーターとエアクリーナーボックスの境にクリップがあります。
このクリップのノブを真上に動かしてからクリップを取外します。
・レゾネーターの左側を手前に引いてエアクリーナーボックスから取外します。
・レゾネーターの右側を真上に持ち上げるとレゾネーターが取外せます。 |
【ブレーキフルードリザーバータンク】
・リザーバータンクは運転席側奥にあります。
・リザーバータンクのキャップを取外します。
ゴムキャップなので真上に持ち上げて取外します。
関連:mira e:s ブレーキフルード交換
→ こちら |
・リザーバー内のブレーキフルードを「MIN」の位置までスポイトで吸い取ります。 |
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■運転席側 |
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【交換前の状態】
・運転席側交換前の状態です。
ブレーキパッドは純正品です。
納車から交換していませんでした。
タイヤ交換ごとにキャリパーやディスクに付いた錆を取っていますが、冬場の塩カルで年々錆の状態がひどくなっています。 |
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【ブレーキキャリパー取外】
・ブレーキキャリパーを固定しているガイドピン(ボルト)が2本あります。
左の写真の赤矢印の位置です。
このボルトをメガネレンチ[14mm]で緩ませて取外します。
このガイドピン(ボルト)が折れると大変です。
ボルトが緩みにくい時は潤滑剤をガイドピン(ボルト)に吹きかけて、時間を置いてからガイドピン(ボルト)を緩ませてください。 |
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・ブレーキキャリパーを固定しているガイドピン(ボルト)とロックピン(ボルト)を取外します。
ブレーキキャリパーを固定しているボルトは上下形状が違います。
取外した時に上下どちらから取外したかわかるようにしてください。
キャリパー上 → ロックピン(ボルト)
キャリパー下 → ガイドピン(ボルト) |
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・ブレーキキャリパーをフロントバンパー側へ平行に移動して取外します。
・ブレーキキャリパーが外れました。 |
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【ブレーキパッド取外】
・エンジンルーム側のブレーキパッドを取外します。
左の写真の赤矢印の根元付近にブレーキパッドを固定するパッドクリップがあります。
赤矢印の方向へ平行移動でブレーキパッドを取外します。 |
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・キャリパーに付いているブレーキパッドを取外します。
ブレーキパッドの突起部分がキャリパーに入っているため、左の写真@のようにキャリパーの内側へブレーキパッドを平行に動かします。
・ブレーキパッドをキャリパー内側に移動させたまま、ブレーキパッドを下へ移動させるとブレーキパッドが外れます。 |
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【比較】
・緑色したブレーキパッドはHITACHIフロントディスクブレーキパッド [HD001]で、赤茶色になっているブレーキパッドが今まで使用してきた純正のブレーキパッドです。
ブレーキパッドの残量は、新品に対して半分以下に減っていました。
キャリパー側のブレーキパッドよりエンジンルーム側が減っていました。 |
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【ピストン戻し】
・エンジン側の古いブレーキパッドピストンに載せます。
・キャリパーと古いブレーキパッドの間にディスクブレーキパッドスプレーダーを入れます。
ディスクブレーキパッドスプレーダーの代用品はシャコ万力[50mm]でピストンを戻す事ができます。
シャコ万力は\100ショップで販売されています。 |
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・ディスクブレーキパッドスプレーダーのハンドルを回して、ピストン側へ押し出します。
この時、ピストンの周りに付いているピストンブーツが綺麗に戻る事とブレーキフルードの漏れが無い事を確認します。
【錆び取り】
・ブレーキディスクの下にトレーを置きます。
・ブレーキディスク、キャリパー、マウンティングブランケットに付いている錆をワイヤーブラシで取り除きます。
・パーツクリーナーで脱脂と細かい錆を取り除きます。 |
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【ブレーキパッド取付】
・ブレーキパッドのディスクに当たる部分同士をすり合わせて表面の凸凹を落とします。
・摩耗センサーをここで取付しますが、今回この作業はしません。
・ブレーキパッドをパーツクリーナーで脱脂します。
・左の図の赤く囲った所にブレーキグリスを塗ります。 |
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・エンジンルーム側のブレーキパッドを取付けます。
上下のパッドクリップにブレーキパッドを差し込んで、ブレーキパッドをディスクにくっ付けます。 |
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・キャリパー側のブレーキパッドを取付けます。
ブレーキパッドを固定する金属の部品をキャリパーに引っかけて、ブレーキパッドをキャリパー内に少し移動させてキャリパーの突起部分とブレーキパッドの凹んだ部分が入る事を確認してください。 |
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【キャリパー取付】
・ブレーキパッドに被せるようにキャリパーを取付します。 |
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・ブレーキキャリパーを固定するガイドピン(ボルト)とロックピン(ボルト)にモリブデングリスを塗ります。
・ガイドピン(ボルト)とロックピン(ボルト)を差し込みます。
ブレーキキャリパーを固定しているボルトは上下形状が違います。
確認して差し込みます。
キャリパー上 → ロックピン(ボルト)
キャリパー下 → ガイドピン(ボルト) |
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【運転席側ブレーキパッド交換完了】
・運転席側のブレーキパッドの交換が終わりました。
ブレーキ機能を復帰するまで車の移動はしないでください。 |
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■助手席側 |
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【ブレーキフルードリザーバータンク】
・リザーバータンク内のブレーキフルードをスポイトで吸い取ります。
運転席側のピストンを戻したのでブレーキフルードの量が増えています。 |
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【ブレーキパッド交換】
・助手席側のブレーキパッドを交換します。
交換方法は運転席側と同じです。
【助手席側ブレーキパッド交換完了】
・助手席側のブレーキパッドの交換が終わりました。
ブレーキ機能を復帰するまで車の移動はしないでください。 |
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■最終作業 |
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【ブレーキ機能復帰】
・リザーバータンク内のブレーキフルードをスポイトで吸い取ります。
助手席側のピストンを戻したのでブレーキフルードの量が増えています。
・新しいブレーキフルードをリザーバータンクの「MAX」まで入れます。
・リザーバータンクのキャップをリザーバータンクに取付します。
・エンジン始動させて、リザーバータンクのブレーキフルードの量を確認しながらブレーキペダルを数回踏みます。
ブレーキペダルを踏んでいると足に反発するような感覚が出てきます。
足に反発するような感覚が出てから数回踏んだらブレーキ機能の復帰ができました。
・ブレーキキャリパー付近を目視でブレーキフルードが漏れていない事を確認します。
関連:mira e:s ブレーキフルード交換
→ こちら |
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・ブレーキフルードの量を確認します。
減っていたら「MAX」まで補充してください。
●ブレーキペダルを踏んでもスカスカしていて、反発する感覚が足に無い場合
・ブレーキペダルをいくら踏んでも反発する感覚が無い時は、下記の事を確認します。
*リザーバータンクのブレーキフルードの量
リザーバータンクのブレーキフルードの量が減っている、または「MIN」より下になっている場合は、ブレーキフルードが漏れています。
この場合はキャリパーの下にブレーキフルードが垂れています。
ピストンブーツ破損かブレーキホースが破れたかのどちらかです。
破損個所の特定をして部品交換してください。
ご自身で交換するか、近くの整備工場またはディーラーに電話で修理の依頼します。
危険なのでこの状態では絶対に車を運転しないでください。
*リザーバータンク内にブレーキフルードの量は適量あって、ブレーキフルードの漏れがない場合
・ブレーキラインにエアが入っている場合があります。
しっかりとエア抜き作業してください。
車種は違いますがKeiworks[HN22S]でブレーキフルードの交換をしています。
やる事は同作業です。
下記の関連リンクを見てください。
関連:mira e:s ブレーキフルード交換
→ こちら |
関連:ブレーキフルード交換
→ こちら ※Keiworksのページです。 |
・ブレーキラインのエア抜きをしても状態が変わらず、キャリパーを一度バラシて見て、確認してください。
ガイドピン(ボルト)とロックピン(ボルト)の動きが悪い場合は、メーカーの方に対応品の部品があるので交換してください。
・それでも直らない場合は、近くの整備工場またはディーラーに電話で修理の依頼します。
危険なのでこの状態では絶対に車を運転しないでください。 | |
【ホイール(タイヤ)取付】
・ホイール(タイヤ)を取付します。
・ホイールナットを締付けます。
【ジャッキダウン】
・フロント側からガレージジャッキで車体を持ち上げて、リジットラックを車体してから取外します。
・ガレージジャッキでタイヤを地面に設置して、ガレージジャッキを取外します。
・リヤ側をガレージジャッキで車体を持ち上げて、リジットラックを車体してから取外します。
【ホイールナット締付】
・トルクレンチにソケット[21mm]を取付します。
・トルクレンチの場合の締付トルクは、103N・m(1,050kgf・cm)で本締めします。
クロスレンチまたは車載工具で締付する締付トルクは、車載工具のレンチ先端で440〜590N・m(45〜60Kgf・cm)で本締めします。
・ホイールキャップを取付します。
【タイヤ止め取外】
・タイヤ止めを取外します。
【レゾネーター取付】
・レゾネーターの右側をエンジン側に取付けます。
・レゾネーターを固定するクリップのロック解除されている事を確認します。
・エアクリーナーボックスとレザネーターの接合部分にある穴にクリップを差し込みます。
クリップのノブ部分を真上から押し込みます。
【ボンネット】
・ボンネットを閉じます。 |
【動作確認】
・エンジン始動します。
・サイドブレーキをかけたまま、ブレーキペダルを数回踏み込みます。
この時に踏みごたえ(反発するような感じ)が足で感じるか確認します。
・ブレーキペダルを踏んで、ギヤをNからDに変えた後、サイドブレーキを解除してから車が動かない事を確認します。
・ブレーキペダルを外してクリープで少し車を移動してすぐブレーキペダルを踏んで車が停まる事を確認します。
・速度を上げずに走行してブレーキの効きを確認します。
ブレーキパッドの慣らしが終わっていないので、多少ブレーキの効きが悪いので注意してください。
もし、ブレーキペダルを踏んでも停まらない時は、慌てずにサイドブレーキを引いてください。
・ブレーキが効く事を確認したら、少し速度を上げてブレーキペダルを踏んで停まる事ができれば交換作業は終了です。
ブレーキペダルにアタリを付ける方法を次の項目で紹介します。 |
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■ブレーキパッドのアタリ付けについて |
・一般道で300〜1,000Km走行してブレーキパッドのアタリを付けます。
ブレーキパッドのアタリを付けている間、急制動(ブレーキ)、急ハンドルなど急の付く運転は避けて下さい。
ブレーキペダルを踏む回数を増やしたり、長い下り坂でブレーキに負荷をかける温度を上げるような走行もお控え下さい。※ローターを歪める原因。
ごく普通の「安全運転」で走行してれば、ブレーキのアタリ付けは完了します。 |