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 ABA-HN22S(10型 MT)のECU配線

2016.08.15.更新

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 Keiworks[ABA-HN22S (10型 ターボ マニュアルトランスミッション 2WD)]のHITACHI製ECU配線の紹介です。


 ★ECU
 ■車のコントロールユニットについて

【コントロールユニットの正式名称】

・車のコントロールユニットの読み方は、

  *エレクトロニック・コントロール・ユニット

  *エンジン・コントロール・ユニット

  *エンジン・エレクトロニック・コントロール・ユニット

  *エンジン・コントロール・モジュール

 と呼んでいますが、メーカーなどによっては名称が変わってきます。

 SUZUKI Kei 10型のパーツカタログで見ると、

 インジェクションエアコンコントローラASSY が部品名称です。

 整備書には「ECM (エンジン・コントロール・モジュール)」と記載しています。

 当ホームページでは一般的に呼ばれている「ECU (エンジン・コントロール・ユニット)」と入力しています。


【Kei(ラピュタ)のECU純正部品について】

 ミッション、駆動方式でECUが違います。

 

 全部で5種類あります。※SUZUKIパーツカタログより

  ・K6A-NA

  ・K6A-NA

  ・K6A-ターボ

  ・K6A-ターボ

  ・K6A-ターボ

MT車用(2WD/4WD)

AT車用(2WD/4WD)

MT車用(2WD/4WD)

AT車用(2WD)

AT車用(4WD)


 部品注文する時に注意してください。

 

【ECUのラベル】

 ECUのラベルには下記の事が書かれています。


【インジェクションシステム】

・スズキのK6Aエンジンは、Dジェトロ(Dジェトロニック)です。

 Dジェトロ(Dジェトロニック)の他は、Lジェトロ、カルマン渦、ホットワイヤーなどに分類されます。

 下の表を見れば聞いた事がある方もいると思います。

自動車
メーカー
国内自動車メーカーの Dジェトロの呼び方
呼び方 正式名称
スズキ自動車 EPI  Electronic Petrol Injection
トヨタ自動車 EFI  Electronic Fuel Injection
ダイハツ工業
ヤマハ発動機
日産自動車 EGI  Electronic Gasoline Injection
マツダ
富士重工業
三菱自動車工業 ECI-MULTI  Electronic Controlled Injection-Multi
本田技研工業 PGM-FI  ProGraMmed Fuel Injection
いすゞ自動車 ECGI  Electronically Controlled Gasoline Injection

 

●Dジェトロ(Dジェトロニック)とは

 Dジェトロ(Dジェトロニック)の"D" は、圧力センサーをドイツ語で "Drucksensor"と言うそうで、頭文字を取ったそうです。

 インテークマニホールド内の吸入空気圧を圧力センサーで計測した信号を基本に、吸気温センサーで吸入空気温度と、スロットルセンサーからのスロットルバルブ開度信号を補足データとして、吸入された空気量を予測して燃料噴射量を決めています。

 

●スズキのElectronicetrol Petrol Injection の Petrolとは

 イギリスではガソリンの事を Petrol(ぺトロール)と呼びます。

 おそらく他社とインジェクションシステムの名称が被らないように、イギリスの言葉を使用したのでしょう。

 
 ■Kei(ラピュタ)のECUの位置

ECUの位置は、左の写真の赤く囲っている所にあります。【Kei(ラピュタ)のECUの位置】

 ECUの位置は、エンジンルーム内にあります。

 

【静電気放電】

必ずECUなどの精密機器に触れる時は、車体以外の金属に触れて、体内の静電気を放出してください。

 静電気でECUなどの電子機器は壊してしまい、部品代も高額になります。

 
 ■インジェクションコントロールカバー取外

【インジェクションコントロールカバー取外方法】

・インジェクションコントロールカバーを両手で水平に持ち上げて外します。

ECUカバー取外

 
 ■ECUの配線

  警告!注意!

・下の図と表は、K6Aエンジン(ABA-HN22S[10型] T/C MT車 2WD)のECU[HITACHI製])の配線位置と配線の色です。

 HITACHI製以外のECUやAT車、NA車は、この配線と違うのでディーラー等で確認してください。

 下の図を見て作業する場合は、自己責任でお願いします。

・配線作業前に必ず体に溜まっている静電気を放出してからECUの配線作業をしてください。

・バッテリーターミナルやECUのカプラーを取外してから10分以内にバッテリーの接続やECUカプラーを取付しないと、ECUの再学習が必要になります。

 

 

【ECU信号配線位置】※ABA-HN22S (10型 ターボ マニュアルトランスミッション 2WD) HITACHI製ECU配線

 ECUの信号配線位置は、下記の表の「端子番号」の番号と下の図の番号で書いてある部分になります。

 KeiのECUは、「26Pカプラー」と「34Pカプラー」の2つのカプラーが接続されています。

ABA-HN22S (10型 ターボ マニュアルトランスミッション 2WD)のHITACHI製ECU配線

ECUカプラー取付

 

【ECU配線】※ABA-HN22S (10型 ターボ マニュアルトランスミッション 2WD) HITACHI製ECU配線

26Pカプラー(左側のカプラー)

 

 は、よく使われる配線です。

端子

番号

端子

記号

端子名

配線色

ECU信号配線を使用した商品

201

+B

 電源 (メインリレー経由 IG)

 

 

 

黒/赤

 -
202 -  -   -   -  -

203

STS

 ブレーキスイッチ

 

 

 

緑/白

 -

204

SDL

 シリアルデータリンク

 

 

 

 -
205 -  -   -   -  -

206

DNL

 チェックエンジンランプ

 

 

 

紫/黄

 -

207

RG

 メインリレー(コイル)

 

 

 

茶/白

 -

208

+BB

 バックアップ電源 (常時電源)

 

 

 

白/赤

 -

209

TMR

 エンジン回転信号出力

 

 

 

タコメーター

 AutoGauge 52φタコメーター

 → こちら

パワーバンドインジケーター

 SARD P.B.I

 → こちら

フューエルコントローラー

 BLITZ R-FIT

 → こちら

210 -  -   -   -  -

211

EL+

 電気負荷信号 (夜間負荷・デフォッガ)

 

 

 

黄/黒

 -

212

EL−

 電気負荷信号 (ブロアファン)

 

 

 

桃/青

 -
213 -  -   -   -  -

214

TAC

 A/Cエパポレータ温度信号

 

 

 

白/黒

 -

215

DN

 ダイアグノーシススイッチ

 

 

 

紫/白

ダイアグノーシス
 → こちら

216

SPD

 車速センサー信号

 

 

 

パワー/スピードメーター

 BLITZ パワーメーター i-D

 → こちら

スピードリミッター解除

 HKS SLD

(SPEED LIMIT DEFENCER) Type 1

 → こちら

217 -  -   -   -  -
218 -  -   -   -  -
219 -  -   -   -  -
220 -  -   -   -  -

221

TS

 テストスイッチ

 

 

 

桃/黒

 -
222 - -   -   -  -

223

ACS

 A/Cスイッチ

 

 

 

青/赤

 -
224 -  -   -   -  -
225 -  -   -   -  -
226 -  -   -   -  -

 

34Pカプラー(右側のカプラー)


 は、よく使われる配線です。

端子

番号

端子

記号

端子名

配線色

ECU信号配線を使用した商品

1

#1

 インジェクター #1

 

 

 

青/黄

 -

2

#3

 インジェクター #3

 

 

 

黄/緑

 -

3

RFR

 ラジエータファンリレー

 

 

 

 -

4

FPR

 フューエルポンフ゜リレー

 

 

 

 -

5

ABV

 ABV-VSV

 

 

 

青/橙

 -

6

WG

 WGV-VSV (過給圧制御信号)

 

 

 

赤/青

ブーストコントローラー

 TRUST GReddy PRofec Easy

 → こちら

7

MON

 ダイアグモニタ信号出力

 

 

 

桃/緑

ダイアグノーシス
 → こちら

9

E01

 パワー系 アース

 

 

 

 -

10

#2

 インジェクター #2

 

 

 

茶/白

 -

13

ISC

 ISCバルブ

 

 

 

赤/黒

ISCバルブ点検/清掃
 → こちら
14 -  -   -   -  -

15

KNK

 ノックセンサー信号

 

 

 

s白

 -

16

CAS

 クランク角センサー信号

 

 

 

黒/黄

 -

17

E1

 制御系 アース

 

 

 

黒/橙

 -

18

MGC

 A/Cコンプレッサーマグネットクラッチ

 

 

 

桃/黒

 -

19

IT3

 点火出力信号 3

 

 

 

緑/赤

 -

20

IT2

 点火出力信号 2

 

 

 

白/緑

 -

21

IT1

 点火出力信号 1

 

 

 

黄/赤

 -

22

IAD

 点火時期調整レジスタ

 

 

 

点火時期調整レジスタ
 → こちら

23

THA

 吸気温センサー信号

 

 

 

淡緑/黒

 -

24

OX

 O2センサー信号

 

 

 

s赤

空燃比[A/F]計

 AutoGauge AIR/FUEL RATIO GAUGE

 → こちら

AutoGauge AIR/FUEL RATIO GAUGE 2

 → こちら

25

PM

 圧力(プレッシャー)センサー信号

     

淡緑/赤

ブーストコントローラー

 TRUST GReddy PRofec Easy

 → こちら

フューエルコントローラー

 BLITZ R-FIT

 → こちら

26

VCC

 5V電源 (5V出力)

 

 

 

灰/赤

 -
27 -  -   -   -  -
28 -  -   -   -  -
29 -  -   -   -  -
30 -  -   -   -  -
31 -  -   -   -  -

32

THW

 水温センサー信号

 

 

 

淡緑

 -
33

VTA

 スロットルセンサー信号

 

 

 

灰/青

スロットルポジションセンサー調整
 → こちら

34

E2

 センサー系 アース

 

 

 

 -

 ■フリーズ・フレーム・データ(Freeze frame data)について

【フリーズ・フレーム・データ(Freeze frame data)について】

 フリーズ・フレーム・データとは、OBD2に対応したECU(エンジン・コントロール・ユニット)が、各センサーなどに異常が生じた時に記録することができるデータです。

 各センサーなどに異常が生じた時

  ・ECUはDTCコードを記憶すると同時に、DTCを記憶した瞬間のエンジン冷却水温、エンジン回転数、負荷の状態(高負荷時または低負荷時であったか)、

   などの情報を記憶しています。

  ・ECUはメータ内の警告灯を点灯して、ドライバーに異常を知らせる「ウォーニング機能」を備えています。

   ECUは異常を検出すると最低限の操舵性能を確保するためのフェイルセーフ制御をします。

   フェイルセーフ制御の内容は、検出した異常(DTCコード)によって異なります。

 

 このフリーズ・フレーム・データをイニシャライズ(初期化)する時に注意する事があります。

 エンジン等の不具合があった場合、ご自身で対処できる場合だけ、ECUのイニシャライズ(初期化)とラーニング(学習)をしてください。

 ECUに不具合を記録されたDTCコードが消えてしまうので注意してください。

 

  個人でDTCのスキャンツールをお持ちの方は、イニシャライズ(初期化)前にDTCコードの有り無しを確認します。

 このスキャンツールは\6,000前後で購入できます。

 関連:Autel AutoLink OBD2 & CAN コードリーダー [AL319]

 → こちら

 ※この商品を購入しましたが、残念ながらKeiworksは対応していません。

  我が家にある車のmira e:s[LA300S]とWAGON R[HM55S]で使用して動作確認済みです。

 関連:Vgate Maxiscan VS890

 → こちら

  我が家にある車のSWIFTsport[ZC33S]、mira e:s[LA300S]、WAGON R[HM55S]、N-WGN[JH3]で使用して動作確認済みです。

 関連:MAXWIN OBD2 マルチメーター ELM327[M-OBD-V01A]

 → こちら

  我が家にある車のSWIFTsport[ZC33S]、mira e:s[LA300S]、WAGON R[HM55S]、N-WGN[JH3]で使用して動作確認済みです。


 DTCのスキャンツールをお持ちでない方は、車種によってはダイアグノーシス(自己診断機能)で簡単に不具合の場所を確認する事ができます。


 エンジンの状態(センサーなど)を確認する時、ダイアグノーシス(自己診断機能)を使って確認します。

 ディーラーや整備工場で、ダイアグモニタ(故障診断機)を診断してもらうと、\3,000〜になります。

 たった5分で自分で簡単にエンジンの状態(センサーなど)を確認する事ができます。


 やり方は....

 @ ダイアグモニタカプラにDN端子とGND端子を短絡させます。

 A エンジンキーを「ON」にします。

 B エンジンチェックランプ(エンジン警告灯)が点滅するので、点滅した回数を数えておきます。

   <例> 正常時の表示 → コード:12

   

 C ダイアグコードを確認後、エンジンキーを{OFF」にします。

 D この点滅した数のダイアグコードを下の関連リンクで調べます。

 E 正常と判断した場合はこれで終了ですが、不具合が出ている部品の手配をして修理します。

 F ダイアグコードを初期化します。

 詳細は、下記の関連リンクを見てください。

 関連:ダイアグノーシス(自己診断機能)

 → こちら


 ■インジェクションコントロールカバー取付

【インジェクションコントロールカバー取付方法】

・ECUのカプラーから出ている配線に気を付けながら、ECU側の溝に合わせてからインジェクションコントロールカバーを両手で水平に下げます。

 固定された感触があればインジェクションコントロールカバーの取付完了です。

ECUカバー取付


 ■ECUの再学習について

【ECUイニシャライズ(初期化)と学習(ラーニング)】

・バッテリーのターミナルかECUカプラーを取外した時に、ECUに電源供給できなくなった時点から10分以内にECUに電源供給できない場合は、ECUの再学習が必要です。

 意外と忘れがちですが、アイドリングや走行時の状態などの学習させないと、アイドリングが不安定または回転が高くなったり、エンジンの不調になる原因になるので、とても重要な作業になります。


<注意点>

・アイドリングの学習がうまくできないと、アイドリング時の回転数が高めになったり、エンジンの不調の原因になる場合があります。

ECU学習中は必ずエアコンをOFFの状態で走行してください。

 夏場は大変ですが、学習が終わるまでの辛抱です。


エンジン始動

エアコン使用禁止

<手順>

・イグニッションキーを「ON」にすると、エンジンルームからISCバルブのイニシャライズ音「ジージージー」と音が聞こえてしばらくすると音が消えます。

 イグニションキーを「OFF」にします。

 同じ事を3回繰り返してからエンジン始動します。

・10分間アイドリングします。

・10分後にエンジンを停止して、一呼吸してからエンジンを再始動します。

・なるべく一定の速度で、10Km〜50Km走行するとECUの学習完了です。

 Web検索していると、30mごとにECUが学習しているようです。

 ECUの学習が終わる頃にエンジンに負荷をかけて走行した方がいいと思います。

エンジン警告灯が点いている場合は、すぐ安全な場所に車を停めてエンジン停止してください。

 自分で原因がわかっている時は、その場で修理できるようであれば原因を修理してから走行してください。

 原因の特定ができない場合は、ディーラーまたは整備工場に修理を依頼してください。


 ■OBD2 関連リンク

【OBD2 関連リンク】

 関連:ダイアグノーシス(自己診断機能)

 → こちら

 関連:Autel AutoLink OBD2 & CAN コードリーダー [AL319]

 → こちら

 関連:Vgate Maxiscan VS890

 → こちら

 関連:MAXWIN OBD2 マルチメーター ELM327[M-OBD-V01A]

 → こちら

 関連:A'PEXi i-cruising

 → こちら

 関連:COMTEC ZEROシリーズ ZERO 304V

 → こちら ※Keiworksのページです。

 関連:COMTEC OBD2アダプター [OBD2-R3]

 → こちら ※Keiworksのページです。

 関連:COMTEC ZEROシリーズ ZERO 304V

 → こちら ※SWIFTsport[ZC33S]のページです。

 関連:COMTEC OBD2アダプター [OBD2-R3]

 → こちら ※SWIFTsport[ZC33S]のページです。


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